● ホチキス・ミシン
家人が日本からもってきたホッチキス・ミシンを手に
「どこのだと思う」
と、訊ねてきた。
オモチャだろうから
「バンダイか、タカラだろう」
と答えた。
「生協」
生協?
ということはオモチャではない。
1,980円という。
小学校の頃、オフクロ様にくっついてミシンを買いにいったことがある。
はるかに半世紀以上も昔のこと。
ハハウエ様はミシンが欲しくてしょうがなかった。
そのころ付近でミシンなんて持っている家はなかった。
この金額、明瞭に覚えている。
二万六千円。
とてつもない高額。
いまの価値になおすと十倍から十五倍くらいはいくだろう。
もっといくだろうか。
それから数年して家を造り変えようとしたときの費用が「一坪四万円」というのが記憶にある。
一坪とは3.3m2.
ということは2m2の建築工事代金に匹敵する金額。
「とてつもない」といっても大きく間違ってはいない。
ちなみにメーカーは三菱。
「三菱ミシン」なんてあったかな?
と思われる方も多いでしょう。
調べてみたら、家庭用ミシンはすでに販売しておらず工業用ミシンメーカーになっていました。
でも三菱ミシンの昔の広告を取り扱ったサイトがありました。
コピーさせていただきます。
『
★ 三菱ミシンの広告-昭和を思い出す、レトロなデザインが好き
http://shibugaki.jp/showa/2008/06/post-52.html
三菱ミシンのレトロなデザインの広告。昭和36年のものです。
昭和30年代は母親が内職をしている家庭が多かった。
うちも例外ではなく,母親はモンペを家のミシンで縫っていた。
外で遊べない雨の日は飽かず眺めたミシンの針。
何故,糸があんなに紆余曲折した形で道筋を作っているのかが不思議でしようがなかった。
青い記憶。
うちも例外ではなく,母親はモンペを家のミシンで縫っていた。
外で遊べない雨の日は飽かず眺めたミシンの針。
何故,糸があんなに紆余曲折した形で道筋を作っているのかが不思議でしようがなかった。
青い記憶。
私の家にあったのも三菱ミシンではなかったかと,記憶の端を辿ってみる。
金色の「MITSUBISHI」に妙に見覚えがあるのです。
あの頃はジャノメ,シンガー,ブラザー,リッカー。
工業用でJUKI。
色々なメーカーがありました。
金色の「MITSUBISHI」に妙に見覚えがあるのです。
あの頃はジャノメ,シンガー,ブラザー,リッカー。
工業用でJUKI。
色々なメーカーがありました。
「sewing machine」の「マシン」が「ミシン」になったということを聞いた覚えがあります。
』
どうにもわからなかったのが、ミシンの構造。
何故、上から針が下りていくだけで、縫えるのか、論理的におかしいではないか。
上糸と下糸がどうして絡みつくのか、不可思議この上ない。
夜な夜な子供の頭で考えていたが分からず、人に聞いても教えてはくれるが、どうもこの人も実際には分かっていないな、と納得するだけ。
「ミシンとは縫えるものだ」という結論のみで、その疑問は封印してしまった。
今回、このブログを書くにあたって、往年の子供のときの疑問のフタを開いてみた。
さすが、世の進歩はすさまじい。
ちゃんと「ミシンの原理」という項目があって、出てきたのがしたのホームページ。
クリックすればジャンプしてくれます。
『
』
どうにもわからなかったのが、ミシンの構造。
何故、上から針が下りていくだけで、縫えるのか、論理的におかしいではないか。
上糸と下糸がどうして絡みつくのか、不可思議この上ない。
夜な夜な子供の頭で考えていたが分からず、人に聞いても教えてはくれるが、どうもこの人も実際には分かっていないな、と納得するだけ。
「ミシンとは縫えるものだ」という結論のみで、その疑問は封印してしまった。
今回、このブログを書くにあたって、往年の子供のときの疑問のフタを開いてみた。
さすが、世の進歩はすさまじい。
ちゃんと「ミシンの原理」という項目があって、出てきたのがしたのホームページ。
クリックすればジャンプしてくれます。
『
要はループにいう輪の中にどうやって下糸を通すかということが、原理の中心になる。
『
実際のミシンではどのようにして縫い目をつくるのか見てみましょう。 | ||
ミシンではループに下糸を通すのに、釜と呼ばれる部品を使います。 工業用ミシンで使われている釜を例にとって、この働きを見てみましょう。 | ||
釜は外釜(そとがま)、内釜(うちがま)、ボビンケース、ボビンに分かれています。外釜と内釜は回転できるように組み立てられています。 ボビンには下糸が巻かれて、ボビンケースに入り、内釜に取り付けられます。 | ||
ミシンが布を縫うとき、内釜は回転しないように押さえられ、外釜がモーターの力で回転します。 釜には剣先(けんさき)と呼ばれる部分があり、この剣先が上糸のループの中に入ります。 剣先はだんだん太くなっていて、ループがこの部分を通ることでループの輪がどんどん大きくします。 | ||
外釜と内釜の間には糸が通れるすき間があり、ループはこのすき間を通って内釜を一周します。 | ||
このときにループの中を下糸が通ります。 | ||
ウーン、でも、やっぱり難しい。
「ミシンは縫う機械だ」と納得しておくだけで十分ということのようです。
ところで、このホチキス・ミシンだが、釜がない。
つまり下糸がない。
さらに難しくなる。
原理は手に余る。
紹介だけしておきます。
まずは説明書のコピーを。
『
』
テスト用に縫ってみる。
ホチキスのようにパチンパチンやって縫うのだが、布は自動的には動かないので少しづつ位置がずれるように引っ張ってやる。
● 表:ちょっとギザギザ、本当はまっすぐ縫えますがテスト用にガタピシ縫っている
● 裏:その裏はこうなる、上糸1本で縫える、不思議?
● 付属部品
本体を写真で。
縫うときの状態を。
日本人の持つ発想・創造力、そんなものを面白く感じさせてくれます。
こだわりとかオタク的なものが詰まっているような気がしているのですが。
アイデア商品ですが、大きく飛躍する萌芽を含んでいるように思えます。
アイデアに関してはほとんどゼロ、もう少し頭を使えと怒鳴りたくような国に住んでいると、日本のこの思考の豊かさが、うらましくなってきます。
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